ダ・ヴィンチ・コード(上) (中) (下) ダン・ブラウン
【欧米文学】
ひとの心の「カミサマ」とは
DANO評価:★★★★☆(満点は★5つ)
一応まだこれから読む人の為に多くは語りません。※
わたし自身は無宗教・無信仰(?)です。
でもだれか偉い人が言ったという「正しい」と思えることは信じています。
地獄を信じているわけではありませんが、因果応報だとか、天網恢恢だとか
妙に信用していて、悪いことはしませんしできません。
(まー単純にモラルともいいますが。)
ただし!盲目的な信心は危険が伴うものだと、思います。
それはいつの時代も...人間がこの世にいる限り。
てなわけでこの作品に関する感想はここまで。
「ダ・ヴィンチ・コード」で登場する作品はルーブル美術館のものですが、
わたしはフィレンツェのウフィッツィ美術館に行ったことがあります。
イヤホンの翻訳ガイドをレンタルして、くまなく見ようと張り切っては
いたのですが、前半かなり早い段階で飽きました。
なぜなら、15世紀〜の作品といえば教会色の強いもので、自由なテーマ
で画が描けなかったのだそうで、肖像画や「受胎告知」などのキリストに
関する同じモチーフのものばかり。
ここまで徹底しているというのは戦慄を覚えるほどで、それを見ていたからかも
しれませんが、「ダ・ヴィンチ・コード」をはじめて読んだときに軽く興奮しました。
大学で欧米文学を専攻していたのですが、確かに文学作品にも15世紀、
16世紀には信仰の束縛が色濃くあったように思います。
わたしはボッティチェリが好きで、「ヴィーナスの誕生」を生で見て感動したの
ですが、「ダ・ヴィンチ・コード」の中にダヴィンチの他にボッティチェリの名前も
登場したので、それも私を没頭させた要素でした。
世間が言うほど、駄作ではありませんでしたよ。
わたしは好きな部類の作品です。(2006.06.23)
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