クマのプー太郎 1〜5
中川いさみ
【いわゆるバカ本】
DANO評価:★★★★★(満点は★5つ)
「伝染るんです」と肩を並べる、スピリッツに掲載されていた不条理ギャグ。
不条理というよりも、「そうきたか!」と心地よい敗北感を得られる作品。
プー太郎という限りなく人間のクマが主人公なようで、そうでもない。
あるときは医者だったりお父さんだったり科学者だったりするプー太郎が、受験生の息子を
励ましたり、下の歯に願い事かけたり、「雨具」を「天ぐ」と書いて天狗を連れてきてみたり、
右脳で思いついたことをすべて漫画にしたようなオハナシ。
オチが二転三転する、かなり計算されたギャグ。
4コマすべてがオチ、なんてものもある。
ボケで登場したキャラクターとはまったく関係なくツッコム4コマ目。
この類まれなるキャラクターセンスやギャグは、もうここでしかお目にかかることができなかろう。
(2006.07.27)
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